同僚の母乳妻 真由美(分冊版1)

■プロローグより抜粋
「大体、部長はわかってないんだよ」
いつものように酒の進みに合わせて同僚の内田はいつものようにボヤきはじめた。
自然と声が大きくなりはじめ、ビールをあおるように飲み干すとぞんざいに卓上にジョッキを戻す。
やや粗い手つきでジョッキの深い底がテーブルにガツンと当たる。その拍子に倒れかける空の徳利を園崎は慌てて押さえた。
いつものように無節操になり始める内田にやれやれと園崎はため息をついた。
(またはじまったぞ)
頃合いを見計らうように空になったジョッキの本数と内田のふてくされ具合に園崎は時計に目をやった。
2件目の居酒屋に入って1時間経つくらいで終電時間にはまだ余裕がありそうだった。
こうして仕事終わりに二人で飲み始めたのは内田の不器用な仕事での立ち回りを見かねて付き合い始めたのが切っ掛けだった。今年、子供が生まれたこともありストレスが溜まりがちになったようだ。
元もと下戸の内田の酒席での飲み潰れ方は徐々に目に余るものになってきた。
社内での酒席の場で回りが見ていて肝を冷やすような言動もあり、なるべく被害を拡げないためにもいつのまにやら会社帰りの飲みにはお目付け役のような立場を半ば押し付けられていた。一人おぼつかない足取りでふらつき帰途については警察の世話になる事も増え始めたので最近では自宅まで送ることもしばしばであった。更に質の悪いことに酔いがさめるとやらかした事をすべて忘れている有様だった。
周りから見ればなんのメリットもない役回りだったが、なにごとも卒なくこなす園崎は徐々に内田の取り扱いに慣れ始めていた。
■仕様
7P(5331文字)
※表紙画像はAIを利用しております
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